どのくらいの戦闘力でアメリカPhD留学する?〜GRE Chemistry〜
皆さんこんにちは、Lonです。アメリカPhD留学の受験やアメリカでの実際の暮らしについて綴っています。これまで、僕のPhD受験に必要な書類やテストについて一通りメインなものについては書いてきました。その中でも、GREについて以前はGRE generalについてしか触れていなかったので、今回はGRE subjectについて自身の体験を踏まえつつ書いていこうと思います。GRE generalについてはこちらの記事をご覧ください(どのくらいの戦闘力でアメリカPhD留学する?〜GRE〜 - 凡人PhD留学記)。
注:なんと2023年にGRE Chemistryは無くなっており、GRE subjectは現在Mathematics、Physics、Psychologyの3つだけになっていました。ですので、あくまでこんな試験があったんだというくらいのテンションで読んでください笑。
アメリカの大学院受験において、GRE generalは英語と数学の基礎学力を測る一つの指標として用いられていると思われますが(最近は必要としない大学院もある)、GRE subjectでは、英語と数学以外のより専門的な知識を測る目的なのだと思われます。僕は7校ほどアメリカの大学院に応募したのですが、そのうち1校がGRE subject のスコア提出を推奨(recommended)していたため、少しでもアピール出来るものがあった方がいいだろうという一心で受験を決めました。実際、受験要項にGRE subjectについて触れていない大学院でも、スコアを書ける場合があったので、少しでもアピールになったかもしれません(まあほぼ落ちてますが笑)。日本の学士、修士での専門が化学(Chemistry)で、PhDでは似たような分野ですがもう少し生化学(Biochemistry)よりの分野を希望していたので、GRE Chemistryを受験することとしました。
GRE Chemistryでは、化学についてのかなり幅広い知識を問われました。僕はネットに転がっていたPractice Bookなるものを参考に、その中で出題されていた問題に関連した知識を覚えていく形で勉強を進めました。公式のETSが公開しているのでちゃんとした公式な対策です(Prepare for a Test)。内容的には、ほとんどが有機化学と無機化学でした。高校で習うような、同族元素間での化合物の性質の違いや酸化還元から、大学の有機化学で習う基本的な反応の反応機構などが出題されました。その中に、気体の状態方程式を使う問題や、タンパク質などに関する生化学の問題、NMRやIRなどについての知識を問う分析化学の問題、化学反応の速度論の問題などがちょくちょく混じります。中には、波動関数なども含まれており(物理の範囲じゃないの?と不満たらたらでした笑)、そこは僕はほぼ分からないので対策はしませんでした。僕が受けた試験では、心なしか波動関数系の問題がPractice Testよりも多く出題されたような気がして焦ったのを覚えています笑。僕はケミカルバイオロジーという、有機化学のみならず分析化学や生化学を幅広く理解する必要のある分野を扱う研究室だったので、Practice Test以外にそこまで対策はしませんでした。
ちなみに、僕が受けた時のスコアは760で、Percentileは68%でした。今考えると、良くもなく、悪くもない無難な点数だなという感じです。
ちなみに、このGRE subjectですが、最近は家からでも受けられる形式になったようですが、以前は試験会場に行って受ける必要がありました。GRE generalは、大阪など主要な都市で受けることができたのでまだ良かったのですが、僕の場合GRE subjectは何と沖縄しか会場が空いていませんでした笑。なので、研究室の休みをもらって1泊2日で沖縄へ飛びました。しかも、テスト会場がとんでもなくへんぴな場所にある学校で、早朝に起きて40分くらい歩いて向かいました笑。テストが正午に終わって、その日のうちに飛行機で帰る予定だったのですが、バスの本数がかなり少なく(事前に調べとくべきでした)、歩くととても飛行機に間に合わなかったので、ヒッチハイクをしました笑。めちゃ優しい軽トラのおじさんが助けてくれたのが忘れられません。
今考えると、わざわざ沖縄へ行って1泊2日で帰るのは本当にもったいないことをしたなと感じます。というのも、僕がテストを受けた1週間後に、首里城が焼けたのです。僕はその頃、受験が近づいていたため緊張感もあり、少しでも研究を進めて受験に有利になるようにしなければという一心で首里城さえも見ずに帰ってしまいました。受験だけに固執し過ぎて、人生の中でもっと大事なものを少し見失っていた時期だったのかもと今は思うのですが、一方で、これもまた人生の一部だとも割り切れるし、研究や英語などにかなり時間を費やしたこの時期は今の自分には必須だったと確信しています。人生、どんな選択をしたとしてもその選択は必要だったと思う日が来るのではないかと思うので、自分の選択にはいつだって自信を持ちたいものですね。
話が逸れましたが、GRE subjectのスコアを要求する大学院は少なくなってきており、アメリカ大学院受験をする上でのウェイトは高いとは思いません。なので、実績に乏しい場合や、ハイスコアを取れる自信がある場合にのみチャレンジしても良いのではないかと思います!