凡人PhD留学記

特筆すべき功績のない、平凡ちょい上ぐらいの大学院生が、アメリカPhD留学出来た軌跡を記録します。

なぜわざわざアメリカPhD留学を目指した?

皆さんこんにちは、Lonです。アメリカPhD留学について、主に受験のことにフォーカスしながらブログを書いています。これまで、受験に向けて準備するにあたって何が必要なのかという、対策に関することを書いてきましたが、今回は、その根本にある留学を目指した理由について書いてみます。

 

そもそも、アメリカの博士課程に留学する人のイメージとして、志がめちゃくちゃ高くてガツガツチャンスを掴みに行くようなイメージを抱く人もいるかもしれません。僕に関しては、正直そこまでのガツガツさはなく、どちらかというとゆったりと自分のペースで物事を進めたい人間だと思っています。アメリカPhD受験を決意したときも、絶対成り上がってやるみたいな感じではなく、何となくぼんやりと決めました。

海外留学なんていう一大事を、ぼんやりと決めれるはずがない!という声は必ずあると思います。そこに関しては、僕が外国に行くのに抵抗があまり無かったことが大きな原因です。僕は高校の時から何となく、海外に行ってみたいという願望がありました。恐らく受験科目だった地理の授業や、海外旅行に行って買ってきたお土産を世界史の授業の資料として見せてくれた世界史の先生の影響だと思います。初めて自らの意思と貯めたお金で海外に(一人で)行ったのは大学2年の夏で、スイスに1週間ほど行きました。そこで、日本とは全く違う景色や空気を海外で感じることに何となく魅力され、そんなに滑らかでない自分の英語でも何とかなると感じられたため、海外への抵抗が無くなっていったのだと思います。

また、これもぼんやりとですが、博士課程にも行くつもりでした。周りはほとんどが修士課程を修了した後に就職する流れで、僕もその流れに無意識に乗って修士1年の夏にインターンに応募したのですが、周りがやっている企業研究やらESの体裁を整えるやら何やらに対するやる気が驚くほど起きず、当然のようにインターンにも落選しました。恐らく就職というものへの心の準備が出来ておらず、"今の自分が就職しても何の役にも立たないから、もう少し思考や技を鍛えたい"という勝手で過度な低い自己評価を下していた気がします。今考えると、多分、日本では会社で育成するという側面もあるような気がするので実際には役に立たないなんてことは全くなかったのでしょう。

では、博士課程を修了したいとなったときに、最も懸念していたのは金銭面の問題です。何となく研究したいことは決まっていたのですが、研究する以前に生きるためのお金があることが当然前提としてあります。日本の博士課程は、授業料を納めながら、基本的に給料を貰えないことは割と研究している学生界隈では有名です。給料を貰いながら博士課程に通うには以下の方法が考えられます。

 

1. 日本学術振興会の奨学金を貰う

2. 日本学術振興会以外の奨学金を貰う

3. 資金が潤沢な研究室に行って給料を貰う

4. 親に支援してもらう

 

とりあえず、親に頼る事ができないほどの資金が約3年分かかるという理由で現実的でない4は却下しました。1-3はそれなりに現実的ではあるのですが、そもそも日本学術振興会のDC(博士課程を支援する奨学金)の約20%という受給率を筆頭に、奨学金はもらえる確率が低いです(奨学金の厳しさについてはこちらも是非:どのくらいの戦闘力でアメリカPhD留学する?〜CV〜 - 凡人PhD留学記)。ちなみに、ここでいう奨学金とは、返済義務のないもののことです。この確率を上げるためには、国が力を入れたいようなホットなトピックの研究内容で応募したり、卓越したライティング力があるなどが必要となりますが、何にせよ実績のない僕には奨学金を貰える自信はありませんでした。3は良さそうに聞こえますが、毎月の給料は貰えても授業料を出してもらえる保証はありません。こういった理由から、1-3は可能性がゼロではないと思いつつも、それならいっそ海外の大学院に挑戦し、授業料免除と毎月の給料を掴んでみようか、という考えに至りました。もちろん、これも奨学金に受かるのと同様に難しいのは確かです。しかし、これらを天秤にかけた時、僕の頭に浮かんだのは、海外大学院で学ぶことでその後の就職の幅が格段に広がるであろうことや、一生の中でそれほどチャンスがないであろう海外に住む経験ができることなどが浮かびました。田舎の高校時代は井の中の蛙状態で、全国の高校生と比べて自分が低く思えても、実際に入試を受けてみるとちゃんと大学に合格出来たという経験があった(第一志望には落ちたとしても)ので、例えそれが海外であっても、大学院のレベルが自分に相応ならば、受かることは決して不可能ではなく、奨学金に受かるのと同等くらいの確率なのではないか?と考えました。それなら、より将来が広がりそうな方に挑戦するのは理にかなっていますよね。これにプラスして、前述したように海外への抵抗のなさもあり決断出来ました。

とは言ったものの、ネットで調べて出てくるブログなどに書いてある海外大学院の体験記などを見ると、ほぼみんな自分よりハイレベルであったことは確かで、現在通っている大学院からオファーを貰うまでは不安しかありませんでした(こちらも参照:特筆すべき功績がなくても、アメリカPhD留学は出来る! - 凡人PhD留学記)。正直、どんな道を選んでも不安がゼロであることはありません。とにかく目標を決めたら、自分がやれることをやるのみです。

 

まとめると、海外旅行行ってみよう、って話です笑。海外への抵抗がなかったのはこの決断を下す上で大きかったですし、英語で伝えることが何となく出来ると分かったのも大きかったです。何より、楽しい。もちろん、日本でも素晴らしい研究が出来るので、海外を見た上で日本を選ぶのであればそれも素晴らしい選択です。昨今、円安の影響が少なくありませんが、是非挑戦してみてはいかがですか?

どのくらいの戦闘力でアメリカPhD留学する?〜GRE Chemistry〜

皆さんこんにちは、Lonです。アメリカPhD留学の受験やアメリカでの実際の暮らしについて綴っています。これまで、僕のPhD受験に必要な書類やテストについて一通りメインなものについては書いてきました。その中でも、GREについて以前はGRE generalについてしか触れていなかったので、今回はGRE subjectについて自身の体験を踏まえつつ書いていこうと思います。GRE generalについてはこちらの記事をご覧ください(どのくらいの戦闘力でアメリカPhD留学する?〜GRE〜 - 凡人PhD留学記)。

:なんと2023年にGRE Chemistryは無くなっており、GRE subjectは現在Mathematics、Physics、Psychologyの3つだけになっていました。ですので、あくまでこんな試験があったんだというくらいのテンションで読んでください笑。

 

アメリカの大学院受験において、GRE generalは英語と数学の基礎学力を測る一つの指標として用いられていると思われますが(最近は必要としない大学院もある)、GRE subjectでは、英語と数学以外のより専門的な知識を測る目的なのだと思われます。僕は7校ほどアメリカの大学院に応募したのですが、そのうち1校がGRE subject のスコア提出を推奨(recommended)していたため、少しでもアピール出来るものがあった方がいいだろうという一心で受験を決めました。実際、受験要項にGRE subjectについて触れていない大学院でも、スコアを書ける場合があったので、少しでもアピールになったかもしれません(まあほぼ落ちてますが笑)。日本の学士、修士での専門が化学(Chemistry)で、PhDでは似たような分野ですがもう少し生化学(Biochemistry)よりの分野を希望していたので、GRE Chemistryを受験することとしました。

GRE Chemistryでは、化学についてのかなり幅広い知識を問われました。僕はネットに転がっていたPractice Bookなるものを参考に、その中で出題されていた問題に関連した知識を覚えていく形で勉強を進めました。公式のETSが公開しているのでちゃんとした公式な対策です(Prepare for a Test)。内容的には、ほとんどが有機化学と無機化学でした。高校で習うような、同族元素間での化合物の性質の違いや酸化還元から、大学の有機化学で習う基本的な反応の反応機構などが出題されました。その中に、気体の状態方程式を使う問題や、タンパク質などに関する生化学の問題、NMRやIRなどについての知識を問う分析化学の問題、化学反応の速度論の問題などがちょくちょく混じります。中には、波動関数なども含まれており(物理の範囲じゃないの?と不満たらたらでした笑)、そこは僕はほぼ分からないので対策はしませんでした。僕が受けた試験では、心なしか波動関数系の問題がPractice Testよりも多く出題されたような気がして焦ったのを覚えています笑。僕はケミカルバイオロジーという、有機化学のみならず分析化学や生化学を幅広く理解する必要のある分野を扱う研究室だったので、Practice Test以外にそこまで対策はしませんでした。

ちなみに、僕が受けた時のスコアは760で、Percentileは68%でした。今考えると、良くもなく、悪くもない無難な点数だなという感じです。

 

ちなみに、このGRE subjectですが、最近は家からでも受けられる形式になったようですが、以前は試験会場に行って受ける必要がありました。GRE generalは、大阪など主要な都市で受けることができたのでまだ良かったのですが、僕の場合GRE subjectは何と沖縄しか会場が空いていませんでした笑。なので、研究室の休みをもらって1泊2日で沖縄へ飛びました。しかも、テスト会場がとんでもなくへんぴな場所にある学校で、早朝に起きて40分くらい歩いて向かいました笑。テストが正午に終わって、その日のうちに飛行機で帰る予定だったのですが、バスの本数がかなり少なく(事前に調べとくべきでした)、歩くととても飛行機に間に合わなかったので、ヒッチハイクをしました笑。めちゃ優しい軽トラのおじさんが助けてくれたのが忘れられません。

今考えると、わざわざ沖縄へ行って1泊2日で帰るのは本当にもったいないことをしたなと感じます。というのも、僕がテストを受けた1週間後に、首里城が焼けたのです。僕はその頃、受験が近づいていたため緊張感もあり、少しでも研究を進めて受験に有利になるようにしなければという一心で首里城さえも見ずに帰ってしまいました。受験だけに固執し過ぎて、人生の中でもっと大事なものを少し見失っていた時期だったのかもと今は思うのですが、一方で、これもまた人生の一部だとも割り切れるし、研究や英語などにかなり時間を費やしたこの時期は今の自分には必須だったと確信しています。人生、どんな選択をしたとしてもその選択は必要だったと思う日が来るのではないかと思うので、自分の選択にはいつだって自信を持ちたいものですね。

話が逸れましたが、GRE subjectのスコアを要求する大学院は少なくなってきており、アメリカ大学院受験をする上でのウェイトは高いとは思いません。なので、実績に乏しい場合や、ハイスコアを取れる自信がある場合にのみチャレンジしても良いのではないかと思います!

アメリカPhD留学で忘れた頃に来るきつい支払い&最高の臨時収入4選

皆さんこんにちは、Lonです。現在アメリカの大学院でPhDを取るべく奮闘しています。これまで、アメリカの大学院のPhD課程に入るための試験や書類の準備の仕方やコツなどを自らの経験をもとに書いてきました。また、夫婦でアメリカ生活を送る上での(ひもじい)金銭事情についても書き始めたところです。

さて、前回は毎月の支払いがどんな感じなのかに焦点を当てましたが、今回は、1年に1回や、半年に1回など、忘れた頃に来る支払いについて書いてみようと思います。僕個人的には、毎月の支払いよりも隔年などの支払いの方がテンションが下がります笑。博士課程の学生は基本的にあまり裕福ではないので、こういった支払いを考慮しながら生活しないと破産します。逆に、臨時収入はめちゃテンションが上がるので、そちらも書いていきたいと思います。まずは支出についてです。

 

1つ目は、自動車保険です。アメリカに留学するとなると、よほど大都会でもない限り、車が生活に必須となります。留学生はキャンパス内のアパートメントなどに住むことが出来れば職場(大学)が近いかもしれませんが、僕が通っている大学院に限って言うと、1.スーパーへ行くシャトルバスが週末の1時間に1本しかない、2.病院や歯医者などには車でしか行けない、3.大学内のアパートメントは家族で住む前提ではない、などの理由でキャンパス外のアパートに住むしかなく、車がないと大学に通えないし何をするにも不便です。車を買う際には、個人売買ディーラー経由での売買の2種類がありますが、正直アメリカに来て最初の車の購入はディーラーで行った方が安心かと思います。ディーラーで買いたい車がある旨を伝えると、購入手続きの前にまず自動車保険に入るように言われます。自動車保険に入るには、免許を取っている必要がありますので、アメリカに留学したら出来るだけ早く自動車免許を取りましょう!アメリカでの免許取得は、日本ほど難しくはありません。住んでいる州のDMVという機関のウェブサイトに取得の手順が書いています。自動車保険は、いくつかの民間の企業が提供しており、有名どころで言うとProgressiveGeicoなどがあります。僕の場合は、車を買って1番最初の保険はProgressiveが安かったのでProgressiveで契約し、半年後にGeicoに変更してそれ以降はGeicoにお世話になっています。いくつかの保険会社をリストアップし、それぞれの会社の見積もり(Quote)を取ってみて1番安い保険を選ぶことをお勧めします。見積もりはオンラインででき、車体や個人情報などを入力して10〜15分くらいで完了します。Geicoが基本的に安いことで有名みたいですが、僕の場合は1番最初の運転歴ゼロの状態ではProgressiveの方が優しかったみたいです。自動車保険は半年おきに更新しなければならず、僕の場合は最初の半年は確か1300ドルくらいだったと思います(記憶曖昧ですが)。半年運転してからは、大体700〜800ドルくらいを半年に1回支払っています。

2つ目は、車の維持費です。僕らが住んでいるニューヨーク州では、車検を年に1回、車両の登録を2年に1回しなければなりません(州によって決まりが違うかもしれません)。期限が近くなると、DMVから催促のメールが来ます。これらはどちらもめちゃくちゃ安いですのでご安心ください。登録はまだ1回しかしたことがないのですが、42.5ドルでした。車検は、日本だとめちゃ高いイメージがありますが、アメリカだとめちゃ安くて、僕たちが直近でした時は10ドルでした笑。日本ほどちゃんとした検査ではない様な気もするので、それが安い理由なのかもしれません。

3つ目は、VPNです。VPNは、Virtual Private Networkの略称で、インターネットとの接続を暗号化してくれるシステムのことです。アメリカでは様々な公共施設でWi-Fiが使えて便利なのですが、多くの人が共有している公共のWi-Fiを使うと、他の人に自分の端末を特定される可能性があります。VPNを使うことで、その可能性をかなり低くすることが出来ます。最近は旅系YouTuberや在米日本人YouTuberの宣伝でよく紹介されている印象です。セキュリティの観点で使われるVPNですが、海外留学している日本人としては、アメリカに居ながら日本のコンテンツを見られる点が利点です。僕は、アメリカのコンテンツしか観ないことで英語力の底上げをするようなストイックさを持ち合わせていないので笑、TVerやNHK+で日本のテレビばっかり見ています笑。恐らくアメリカ大学院受験で英語ばかりやっていた反動が来たのでしょう笑。英語の勉強のために海外のコンテンツを観るのはいいことですが、ずっとそうしているのもストレスですよね。ただでさえPhD留学がストレスなので、程よく母国語のコンテンツも楽しんでストレスを調節すれば、自ずとPhD留学も上手くいく可能性が高まると思います。ちなみに、僕たち夫婦はNordVPNを利用しており、2年プランで100ドルくらいです。NordVPN以外にも同様のサービスを提供するサイトはたくさんあり、初回割引も結構しています。ちなみに、無料のものもいくつかありますが、通信速度などに難ありでおすすめはしません。

さて、ここまで支出について書いたきましたが、最後に臨時収入について書いて終わります。それは確定申告(Tax return)です。まあ、収入と言っていいか微妙ですが、口座残高が増えるので一応収入としておきます笑。アメリカでは、例え雇われの身だとしても確定申告を自分で行わなければなりません。僕の大学院では、給料などを管理しているウェブサイトがあるのですが、新年が始まるとそこからW-2という年間の収入などが記された書類がダウンロードできます。これを基に、大学院が推薦しているウェブサイトを使って確定申告を行います。質問の数が多いですが、申告自体はそれほど難しくないです。全ての項目をクリアすると、何ドルが返金されるのかが表示され、確定申告の書類をIRSという機関に送付するとしばらくしたら銀行口座に返金されます。返金されるのは早くて数週間、遅くて半年以上かかります。僕も半年以上待ったことがあるのですが、その間はいつ返ってくるのかと来る日も来る日も口座残高を見続けました笑(数億円あっても3年間口座を見なかった大谷選手とは実に対照的な行動)。僕の場合は大体100〜300ドルくらい返ってきている印象です。そんなに大した額ではないですが、大学院生にとってはめちゃ大きいです笑。

 

以上になります。支出と相談しながら、上手くPhD課程と付き合っていきたいものです。

PhD課程の夫と帯同の妻でアメリカ2人暮らし、金銭的にきつい?

皆様こんにちは、Lonです。アメリカの大学院にPhD留学をしており、現在3年半になります。特筆すべき経歴はなかったものの、アメリカPhD留学を実現させることが出来ました(詳細は特筆すべき功績がなくても、アメリカPhD留学は出来る! - 凡人PhD留学記)。アメリカに留学する前に結婚しており、僕がアメリカに来て1年ほどしてから妻がこちらに来たので、夫婦で3年ほどアメリカに滞在していることになります。日本人でPhD留学をしている人はあまり多くはないと思いますが、その中でも妻が帯同しているパターンはより少ないのではないかと思います。今回は、夫婦でアメリカ生活するのがどんな感じなのか、金銭面に焦点を当ててお伝えしようと思います。また、もしそういった予定がある方々がいらっしゃったらその参考になればとも思います!

 

まず、アメリカに限らず海外の多くの国でPhD課程に行く際の大きな利点として、毎月給料をもらいながら研究に従事できることがあります。これは、日本の博士課程では狭き門の奨学金を獲得しないといけないので、金銭面では非常に大きいです。そして僕らはこれを収入源として生活しています。金額としては、大体日本の新卒くらいではないかと思います。金額については、住む地域によって差があるかもしれませんが、僕が通っている大学院はそんなに街中にあるわけではないので、新卒くらいの金額で十分何とかなります。そして、毎年少しずつ給料が上がります(他の人がどうなのか分かりませんが、恐らくみんなそうだと思います)。アメリカはアパートに住んでいると毎年家賃が上がることが多いので、給料が少しでも上がるのは助かりますが、給料の伸び幅はアパートの家賃の上がり幅と同等かそれより少ないくらいなので、まあそんなに裕福な暮らしは出来ませんが。大学院生はそんなものです。

 

続いて、支出について項目に分けて書いていきます。

1. 家賃 (Rent)

家賃は最も大きな出費です。アメリカは家賃が日本より高く、都市部や治安のいい地域ほど家賃が高くなる傾向にあります。よく、家賃は収入の3割くらいになるのが理想的といいますが、僕の場合は何と6割にものぼります笑。めちゃくちゃ掟破りしてますが、これは我々夫婦1世帯でアパート1部屋を借りているからであり、1人で住んでいる場合はルームシェアをすることで家賃を抑えることができます。むしろ、こちらではルームシェアは割と一般的で、もちろん夫婦でもルームシェアすることは可能です。研究室の友人や、日本人の友人が出来たら考えてみてもいいですね。とにかく、信頼できる人を探すのが大切です。

 

2. 食費 (Groceries)

家賃の次に大きな出費は食費です。アメリカの物価は日本と比べて高いと良く聞きますが、体感では、めちゃくちゃ高いとは思いません。というのも、僕は外食が割と高いイメージがあるだけで、自炊さえすれば結構食費は抑えられます。物自体の値段が高くても、内容量が多かったりするので、実質そこまで高くなかったりします。例えば、肉は基本500gとか1kgの単位で買いますし、ポテチはファミリーサイズしか売ってなかったりします笑。僕らが住んでいるバッファローでは、アジア系のスーパーも充実しているので、美味しい白米や日本の調味料も買い揃えていますが、そんなに家計は圧迫されていません。また、レストランもチップ込みで確かに高くはつきますが、尋常ではない量が来たりするし、食べきれない分は持ち帰り出来るので、残りを翌日の昼ごはんにしたりも出来ます。ちなみに僕らは最初の頃は外食もしていたのですが、家賃の高騰などを受けてここ1年ほどは全く外食していません。

 

3. 水道光熱費、Wi-Fiなど (Utilities)

僕らが住んでいるアパートの家賃は、水道代や暖房代、Wi-Fi代などが含まれています。僕らが払っているのは電気代のみで、日本で僕が一人暮らししていた時とほとんど変わらないくらいの電気代しか払っていませんので、ほぼ出費はありません。

また、このカテゴリーには入らないかもしれませんが、アパートの共有の洗濯機で洗濯をする際に毎回3.2ドル(洗濯に1.6ドル、乾燥に1.6ドル)払います。これもそれほどの出費にはなりません。

 

4. 車のローン (Auto loan)

アメリカで生活する上で、車は必要不可欠です。大学へ研究しに行くのに車で10分ほどかかるので、仮に徒歩だと1時間かかりますし、自転車でも行けないことはないのですが、そもそもアメリカには日本ほど手頃な自転車もあまり売っていないですし、特に冬に雪が降る地域では自転車は詰みます笑。という訳で、多くの人は車を買わざるを得ませんが、日本で仕事を経験せずに留学した場合、車を買うようなお金がないので、基本的にローンを組むことになります。僕らは、給料の10%以下くらいを毎月ローンで払っており、卒業予定の一年後までローンが続きます(何故その期間までのローンが受理されたのか分かりませんが笑)。ちなみに、僕らは電気自動車を購入しました。アメリカでは、至る所に電気自動車のチャージステーションがあり、無料で充電できるステーションもあるので、出来る限り無料のステーションで充電するようにしています。よって、車の燃料費はほぼゼロです。ガソリン車だと月に50ドルくらいはかかるので、大学院生にとってはありがたいですね。

 

以上が主な出費になります。洗剤など日用品も買いますが、一回買えば長く使えますし、毎週買うものでもないので今回は省略します。とりあえず言いたいのは、貯金などはほぼ出来ませんが、大学院生でアメリカに渡米してかつ仮に妻が帯同しても、何とかなります!が、住む場所にもよる気はします。その点、ニューヨーク州バッファローは治安も良く家賃もそこまで高くないのでおすすめです!ぜひ、アメリカPhD留学を考えてる方は検討してみてはいかがでしょうか。

どのくらいの戦闘力でアメリカPhD留学する?〜エッセイ〜

皆様こんにちは、Lonです。アメリカのニューヨーク州で理系博士課程の学生として生活しながら、アメリカPhDの受験での経験などを綴ったブログを書いています。アメリカPhD受験で一般的に必要とされる書類について一つずつ解説してきましたが、本記事がラストです。以下に一覧を載せています。

 

1. Transcripts (成績表)
2. GRE scores (アメリカ大学院の共通試験みたいなやつ)
3. Letters of recommendation (推薦状)
4. CV (学歴や経歴などを記した一覧)
5. English language proficiency exam scores (英語の能力が標準以上であることを示す試験のスコア)

6. Essay (志願理由やアピールポイントなどを簡潔に文章にまとめたもの)

 

今回は6個目のエッセイについてです。

 

 

6. Essay (志願理由やアピールポイントなどを簡潔に文章にまとめたもの)

志願者の能力をテストのスコアや客観的な視点から示す資料がこれまで紹介されてきたと思いますが、エッセイは志願者自らの熱意や関心などを主観的に述べることができる書類となります。日本のPhD課程に通う方々が応募する日本学術振興会の奨学金でも、申請書の書き方次第では実績などがあまりなくても通る可能性があると聞いたことがありますが、エッセイも同じことが言える可能性があります。エッセイの書き方は人それぞれですし、これが正解というのもないと思うので、今回は僕が書いたエッセイがどういった構成だったかを解説していこうと思います。一個人のエッセイですので、あくまで参考程度にして下さい。

 

僕がエッセイを書いた際の大まかな流れは、

 

何故希望する大学院の専攻に行きたいのか、将来的に解決したい科学的な課題を含めて大きな視点で述べる

何故希望する大学院の専攻である必要があるのか、自身の経験やキャリア展望を交えつつ主観的に述べる

希望する専攻の中でも自身が特に興味のある分野を2つほど述べ、それぞれの分野について特定の研究室(PI)の名前を出しつつ志望理由を述べる

自身の研究のバックグラウンドを交えつつ、自分がどのように希望する大学院に貢献できるかを述べる

 

といった流れで、興味のある分野を2つの段落に分けて合計5段落でWord 1枚に収まるように書きました。単語数は500word未満くらいになると思います。僕は最終的に7校ほど応募したので、志望する研究室の部分を大学院に応じて変えて他の部分はほぼ固定する形で書きました。ここからは、僕が書いた内容を一例としてどのように論を展開するかについて書いてみようと思います。

 

第一段落は、興味のある分野の解決すべき課題について述べました。僕の場合、タンパク質工学や代謝経路工学(protein engineering, metabolic engineering)に興味があったので、それらを研究することにより、生物学的製剤の機能向上や小分子医薬品の持続的産生が期待出来る、という導入にしました。分野によって様々な課題があると思います。幹細胞や遺伝子操作の分野であれば、企業が着手することが難しい希少疾患の治療薬開発に着手できることや、化学の分野であれば、光触媒や電解合成により複雑化合物やその類縁化合物の合成がより簡便になるなど、それぞれの分野に沿った大きな課題を書くことが出来ます。

第二段落は、何故その分野に興味を持ったのかについて述べました。僕の場合、小分子化合物の生体内での振る舞いを観察する研究をするにあたって、タンパク質など大きな分子の扱いについて知らないと解決しない課題が見つかったり、大きな分子を扱う人にしか出来ない研究があることを書きました。日本での研究と似た内容をアメリカで学びたいのだとしても、必ず何かしら違う部分があるはずで、惹かれる部分があるからこそあなたは興味を持っているはずです。なので、単に今の分野をスケールアップさせたい、ではなく、今の分野とは違う、これから学びたい分野のこの部分が今の研究とは違って魅力的だ、という風に書けるのが理想的かもしれません。

第三〜第四、第五段落は、志望する大学院の特に興味のある研究室について述べました。研究室の名前を明記し、そこで研究することで、第一段落の内容を解決できる可能性があることを中心に述べたら良いと思います。ここでは、志望校の研究室で開発された技術を挙げ、具体的にどういった点で画期的(既存の技術より機能が優れている、デメリットを解決している、など)なのかなど詳細に述べることが出来たらベストです。少数(一つ)の研究室に絞って詳細に書くのか、多数(三つ)の研究室について広く浅く書くのかは自由だと思いますが、あまり長く書かず簡潔に述べることを心がけましょう。

最終段落は、これまで学んだバックグラウンドを活かして志望校に貢献できることを述べました。僕の場合は、化学合成や化合物を評価する実験系を確立した経験があったので、そういった化学的な側面と興味のある生物学的な側面を融合させた独自の研究を確立させることができるという風に書きました。ここでは、これまで学んだ手技が志望校での研究を加速させてくれることや、これまでの知識と学びたい分野の融合により独創的な研究が確立できるという形で書くといいのかもしれません。

 

以上が、僕が思うエッセイの書き方の一例です。正直、僕は論文など客観的に評価できる指標が最も大事だと考えており、エッセイでそこまで評価が変わるのかと考えてしまうのですが、完璧には出来なくともやはり無難にエッセイは仕上げて提出したいものです。PhD課程において、理論だった文を書けることは、自分が行った研究を適切に世に発表できる下地があることを示せるという点でも重要ですので、そういった意味でもある程度時間を費やして書きましょう。

ちなみに僕は、研究室の教授がPhDでアメリカに留学した方と繋がりがあったため、紹介していただいてその方にエッセイの添削をしていただきました。ポスドクで留学する人はそれなりにいるかもしれませんが、PhDで留学する人はあまり多くはありませんので、貴重なアドバイスをいただけたと思います。周りにPhD留学した人がいるかどうかを研究室の教授に聞いてみて、もし添削などしていただけるならばお願いしてみるのは良いと思います。もちろん、周りにそういった方がいなくて、このブログにたどり着いた人は僕でももしかしたら助けになれるかもしれませんので是非一声かけてください!

どのくらいの戦闘力でアメリカPhD留学する?〜TOEFL〜

皆様こんにちは、Lonです。アメリカのニューヨーク州にて、PhD課程の学生として生活を始めてもうすぐ4年になります。僕がPhD課程の受験に臨んだ際の経験などをブログに綴っており、アメリカPhD受験に何が必要かについてまとめています。以下に必要な書類をまとめています。

 

 

1. Transcripts (成績表)
2. GRE scores (アメリカ大学院の共通試験みたいなやつ)
3. Letters of recommendation (推薦状)
4. CV (学歴や経歴などを記した一覧)
5. English language proficiency exam scores (英語の能力が標準以上であることを示す試験のスコア)

6. Essay (志願理由やアピールポイントなどを簡潔に文章にまとめたもの)

 

今回は5番目、英語の試験(TOEFL iBT)についてです。

 

5. English language proficiency exam scores (英語の能力が標準以上であることを示す試験のスコア)

英語が公用語でない日本で生まれた日本人であれば、アメリカに留学する際に英語の扱いに問題がないことを証明する必要があります。英語試験のスコアと一般的な感じで書いていますが、基本的にアメリカ留学はTOEFL iBTのスコアを要求する場合が多いかもしれません。IELTSという試験も割と一般的ではありますが、志願する複数の大学院の中で、TOEFLしか受け付けないという大学院が一つでもあった場合、TOEFLを受けなくてはいけませんので、必ず確認しましょう。ここでは、僕が受けたTOEFLについて解説します。

TOEFLは、Reading, Listening, Speaking, Writingの4つのセクションに分かれており、それぞれのスコアが30点満点で算出されます。合計120点満点となり、理系の大学院を目指す場合は90点を目指すこととなるのではないかと思います。僕の印象では、90点以上を要求する大学院や奨学金を提供している財団が多い印象です。大学院によっては、100点以上のスコアの提出を要求してきたり、足切りスコアがそもそもない場合もあります。また、日本の奨学金に応募する際にもほとんどの機関がTOEFLのスコアを要求してきます。例えば、吉田育英会(公益財団法人吉田育英会)は理系の場合TOEFL iBTが88点以上であることを募集要項に明記しています。

TOEFLの攻略法とか以前に僕が大事だと思うことは、目標とする大学院が何点を要求しているかを知り、そのスコアを達成したらTOEFL対策から足を洗うことです。というのも、僕が考えるに、TOEFLのスコアがめちゃくちゃ高くても、それ相応の評価をされることはなく、あくまで足切り程度にしか使われないのではないかと思うからです。TOEFLのスコアはあくまで留学先で英語を使った学習に問題がないということを示すだけのものです。日本で受験を幾度となく受けている皆さんは何となく察するかもしれませんが、テスト対策のための英語は、実際に使う英語とかなり重なる部分はありますが少し違います。例えば理系の方は、自分の専門の英語論文が読める方がよっぽど重要です。なので、足切りの点数が取れた場合はきっぱり対策をやめて自分の専門の論文を読んでいた方がいいです。僕の場合は、目標の90点が取れずに割と出願直前までTOEFL対策に時間を費やしてしまいました。目標点が取れないのは心理的に結構苦しいですが、その場合は取れた最高点で挑戦出来そうな大学院で勝負することも考えましょう(僕は実際多くを諦めましたが何とかなりました)。

 

実際の対策ですが、何よりまず単語帳を一冊マスターし、試験を受けてみることです。もちろん、昨今の円安などの影響もあり、本番の試験を受けるのには多額のお金が必要なので、満を辞して受けたいと言う人はオフィシャルガイドブックを使って本番さながらの通しをしてみても良いと思います。単語帳の単語を見たら0.1秒で意味が出てくる状態になったら、そこがスタートラインです。オフィシャルガイドブックはもちろん、ほとんどの単語帳にもCDがついているので、単純に覚えるだけではなくCDも少し時間を作って聞いてみましょう。1日20分毎日聞くだけでもきっと大きな差を生みます。

90点取れていない僕が言える対策など本来ないに等しいかもしれませんが、強いて言うならば、本番はとにかく時間がないので、定型文でいける部分を増やすことが大事ではないかと思います。これはSpeakingとWritingで特に言えることですが、SpeakingとWritingは解答の内容が高尚である必要は全くありません。むしろ、幼稚であっても何かしら喋った、書いた人が点を取れます。GREについて書いた記事(どのくらいの戦闘力でアメリカPhD留学する?〜GRE〜 - 凡人PhD留学記)でも同じことを書きました。例えば、僕は、'視野を広げる'という意味のイディオムである expand one's horizons や、'様々なバックグラウンドを持つ人と交流する'という意味の interact with people in a wide variety of backgrounds のような、汎用性の高そうな定型文のリストを自分で作って覚えてました。定型文を使えるように無理やり理屈をこじつけたりしても大幅減点とかはありませんので、とにかく喋る、書くことを意識しましょう。この手法はWritingでも力を発揮します。

実際の試験では、リスニングした内容を使って意見を述べるような問題などもあり、そのような問題ではこの手法は使えない可能性が高いですが、とにかく完璧を目指さず、要求されていることを1つでも満たせるよう喋りましょう。英会話での片方の人の意見の内容とその理由を述べる問題なら、意見だけしっかり述べても半分くらいは点が取れますし、ペラペラの1文ずつでも意見の内容と理由の両方を何かしら述べることができたら半分以上の点がもらえるかもしれません。

 

最後に、偉そうにつらつらと述べた僕の最高スコアは、

Reading: 24

Listening: 24

Speaking: 20

Writing: 20

Total: 88

でした。目標の90点に届かずでした。僕はTOEFLを合計で5回くらい受けたのですが、最高点が出たのは2回目で、あとはそれ以下しか取れませんでした。僕の場合、Listeningがかなり苦手で毎回足を引きずり、SpeakingとWritingは回を追うごとに点が上がりました。Listeningはこの回だけ高得点が取れた(この回以外は15点くらいしか取れませんでした)のですが、SpeakingとWritingがまだ2回目の受験であまり慣れていなかったため88点にとどまりました。ある時点から88点以上取るのは僕にはきついかもなと思い始め、いくつかの志望校は早々に諦めましたが、あくまでTOEFLは足切りでしかないので、自分が受けられる志望校に全力で挑みましょう

 

ちなみに、僕は恩恵を受けられなかったのですが、My best scoreという仕組みがあり、直近で複数回受けた試験の各セクションの最高点を足したスコアを採用している大学院もあるかもしれません。ちなみにこれなら僕は90点を超えていましたが、My best scoreを採用している大学院や奨学金はありませんでした(悔しいです)。最後に僕が使用していた単語帳とオフィシャルガイドブックを載せておきます。

 

 

 

どのくらいの戦闘力でアメリカPhD留学する?〜CV〜

皆様こんにちは、Lonです。ただ今アメリカPhD留学中の学生です。アメリカPhD留学にはどのような必要書類があるのか、それらをより良いものにするにはどうしたら良いのかなどを自らの経験を交えながら綴っています。アメリカPhD留学に必要な書類は主に以下の通りです。

 

1. Transcripts (成績表)
2. GRE scores (アメリカ大学院の共通試験みたいなやつ)
3. Letters of recommendation (推薦状)
4. CV (学歴や経歴などを記した一覧)
5. English language proficiency exam scores (英語の能力が標準以上であることを示す試験のスコア)

6. Essay (志願理由やアピールポイントなどを簡潔に文章にまとめたもの)

 

今回は4番目、CVについてです。

 

4. CV (学歴や経歴などを記した一覧)

CVは日本で言う履歴書で、curriculum vitaeの略です。簡単に言うと、自分のこれまでの経歴を一覧にすることで、自分が何者であるかを端的に伝える書類です。アメリカのPhD課程への入学は非常にcompetitive(競争が激しい)であるため、何かしらのアピールをする必要があります。もしその経歴の一覧の中に、キラリと光る何かがあった場合、大学院側の目に留まり合格を勝ち取れる確率が上がります。CVの形式については、他の海外PhD留学をされている方のブログなどを参照してみてください。形式そのものは恐らくそこまで重要ではないので、沢山あるテンプレートのうちどれかを採用しましょう。このブログでは、僕の経験をもとに、

- どのような要件を書くべきなのか

- CVを少しでも良く見せるにはどういったことを学部、修士でやり遂げるべきなのか

について書いていこうと思います。アピールになりそうな要件をリストにし、それぞれ深堀りしていこうと思います。

 

1. 論文(Publication)

これはPhDを志す者としては最も目指すべきものですし、誰もが渇望するものです笑。論文を1つ出すのには、とてつもなく労力を使います。プロジェクトの発案、実験などによるデータ収集、データ解析、解析に基づいたより良いデータを出すための改善、論文の執筆、査読、、、とキリがありません。このサイクルに慣れているスタッフの先生方ならまだしも、実験を始めたばかりの学生がこれらをこなすのは至難の業です。

何らかの形で論文に携わった人は皆著者となるのですが、プロジェクトのデータ収集や論文執筆をメインで行った人は第一著者(first author)になり、これが最も評価されます。これ(筆頭論文と呼ぶこととします)を学部や修士の海外PhD受験の時期までに持っている人は、相当優秀、もしくはいい感じの進歩のプロジェクトを引き継いだなど、何らかの理由があるはずです。筆頭論文があることをアピール出来れば、物凄く高い評価を得られるのですが、残念ながらそれを達成できるのは選ばれし者のみです。僕も当然のように筆頭論文はありませんでした。

しかし、忘れてはならないのは、筆頭論文が最も評価されるだけであって、論文の筆者でさえあれば何らかの評価をされます。ここで僕が推すのは、教授やスタッフの先生方に海外大学院留学したい旨を伝え、何らかの形であるプロジェクトに関わることで筆者として論文に名前を載せてもらうことです。そのためには、安定した実験結果を出せるようになって信頼を得ることが大事かもしれません。とにかく、海外PhD留学をしたいと思ったその瞬間にスタッフの先生方に話してみましょう(大事だと思ったので2回太字で言いました)。

実際、僕は修士1年あたりから軽い感じで周りに海外PhD留学しようかな〜と話し始め、スタッフの先生方にも伝えました。ちょうどその頃、卒業した先輩のプロジェクトがほぼ終わりかけにも関わらず論文化されていなかったため、その手伝いをする機会をいただくことができ、その論文の著者にさせていただけました。全然そのプロジェクトにメインで関わってはいないのですが、CVに書ける立派な経歴をいただけたのはありがたかったし、多かれ少なかれ合格に寄与したのは間違いありません。第一著者になるのはハードルが高くても、あるプロジェクトに何らかの形で貢献して著者になるのは、不可能ではないし、自分で掴もうとすれば周りがきっと手を差し伸べてくれます

 

2. 学会発表 (Presentation)

これは論文を書くよりはハードルが低いので、是非狙ってみて下さい。学会発表は、研究室によって方針が違うことがあります。例えば、僕が日本で所属していた研究室では、ある程度まとまった結果が出れば、論文化出来るほどの進歩でなくても発表させてもらえましたが、他の研究室には論文化が近くなってからでないと発表出来ないところもあると思いますので、研究室の方針をまず知りましょう。僕の場合は、ある程度研究が進んだ時点でポスター発表することを承諾していただき、2回発表しました。論文と比べればそこまで評価されないかもしれませんが、間違いなくプラスになると思います。

 

3. 奨学金 (scholarship, fellowship)

これはもし取れるとかなりプラスになりますが、めちゃめちゃ狭き門なので貰えないものと思って良いと思います(貰えたらめちゃラッキーくらいの気持ちで)。日本の博士課程の多くは、日本学術振興会の奨学金に応募すると思いますが、採用率は20%ほどで、なかなか狭き門ですよね。海外PhD留学のための奨学金は、それよりも狭いです、、、例として、僕が応募した財団の一つである、本庄国際奨学財団(https://www.hisf.or.jp)のウェブサイトによると、海外大学院向けの奨学金の倍率は、ここ5年では5%以下です。本当に選ばれし者のみが授かるものです。僕は確か4つくらい応募しましたが、あっさり全滅しました。もっと応募することもできたのですが、TOEFLの点数が足切り以下であるものが多かったこともあり(100点以上必要なものもザラにあり、まして90点にも届いていない僕には受ける権利なし)、絞らざるを得ませんでした。ですので、応募した方!落ちてもそれが普通なので決して落ち込まないで下さい!

 

長々と書いてきましたが、結論を言うと、とにかく教授やスタッフの先生方に早めに海外大学院留学したい旨を伝えることです!そうすることで、学会発表を薦めてもらえたり、論文化出来そうなプロジェクトの手伝いをさせてくれたりすることがあります!凡人なりの戦い方は必ずあります!