凡人PhD留学記

特筆すべき功績のない、平凡ちょい上ぐらいの大学院生が、アメリカPhD留学出来た軌跡を記録します。

どのくらいの戦闘力でアメリカPhD留学する?〜推薦状〜

皆様こんにちは、Lonです。アメリカ大学院受験に、4年前に特筆すべき経歴がない状態で挑み、何とか合格を掴みました。アメリカ大学院留学が手が届かないものだと思っている方に向けて少しでも救いになるようなブログを目指しております。

これまでアメリカ大学院受験に必要な書類などについて記してきました。以下に一覧を載せます。

 

1. Transcripts (成績表)
2. GRE scores (アメリカ大学院の共通試験みたいなやつ)
3. Letters of recommendation (推薦状)
4. CV (学歴や経歴などを記した一覧)
5. English language proficiency exam scores (英語の能力が標準以上であることを示す試験のスコア)

6. Essay (志願理由やアピールポイントなどを簡潔に文章にまとめたもの)

 

今回は3番目の推薦状についてです。

3. Letters of recommendation (推薦状)

Letters of recommendationは、大学院受験において最も重要な要素の一つではないかと僕は思います。それと同時に、例えテストで高得点を取るのが苦手な人でも、毎日の小さな積み重ねで得られる最も努力が報われやすい要素ではないかと思います。個人的には、学部や修士で何らかの研究をした経験が何より大事だと思っています。具体的には、

- 実験手技について理解し、慣れている

- 機器を使った経験がある

- 専門の分野の論文がある程度すらすらと読める

- プロジェクトに携わり、どう進めたらいいかをある程度考えることができる

などです。これらは、人それぞれスピードは違えど、日々の積み重ねで何とかなるものではないでしょうか。その積み重ねは、例えポジティブな結果を生み出さなかったとしても、指導教官が評価してくれるものです。そもそも、大学というのは教育機関であり、学生が成長する機会を与える場ですので、特に、学部や修士は必ずしもポジティブな結果を出す必要はありません(博士課程は別ですが)。僕もあるプロジェクトに携わって研究をしていたのですが、研究室に在籍した約4年間ではとてもじゃないですが論文に載せられるような結果は出せませんでした。でも、論文で読んだ内容をどう自分の研究に活かすか、信頼出来る結果を出すためにどのように実験したら良いかなど、4年間の過程で学んだことがかなり今の研究に活きていますし、指導教官も評価してくださっていたのは間違いありません。つまり、結果の良し悪しに関わらず、研究に日々精を出すことが博士課程以降にも役立つ土台になり、推薦状にも良い影響を及ぼすということです。

さて、実際にアメリカ大学院受験をする際には、ほとんどの大学院が3人からの推薦状を要求してくると思います。しかし、キャリアの浅い学部生もしくは修士の学生にとっては、3通の推薦状を用意するのはなかなか難しいです。僕の場合、学部と修士で同じ研究室、つまり1つの研究室にしか所属したことがなく、最初は、"いや、1通しか用意出来なくね?"って感じでした笑。実際には、研究室の教授と、僕のプロジェクトをメインで指導してくださっていた研究室の助教(当時)の先生、学部1年と4年の時に良い成績を取った講義を担当していた教授の3人にお願いしました。学部と修士の研究室が違う場合は、それぞれの教授にお願いすることが出来ますが、僕のように1つの研究室しか経験していなくても実験の実技などを普段近くで指導して下さる先生(准教授や講師、助教の方々)に頼むことが可能です。また、非常にありがたいことに、講義を担当していた教授も僕のために推薦状を書くことを快諾して下さいました。学生のために推薦状を書くというのは、自分がもし教授の立場だったらと考えると、とても名誉であり、喜ばしいことだと思います。推薦状なんて、信頼出来る人にしか頼みませんよね。なので、遠慮なく相談してみて良いと思います。推薦状をお願いする時に、どのようなことを書いて欲しいのかを聞かれる場合もあるので、ある程度どういったことを書いていただくことを期待しているのかをあらかじめ頭に浮かべておきましょう。欧米だと、夏休みなどに長期インターンをすることも割と普通らしいので、そういう場合はインターン先の上司などに頼めるのかもしれませんが、日本ではあまり一般的ではないですよね。逆に、働いた後に海外PhDを目指す場合は職場の上司などに頼めますね。


まとめると、とりあえず日々の研究に勤しんでおこう!ということです。研究を楽しむことで、将来ずっと使える技能と論理的思考が身につき、推薦状を書いて下さる方々の評価にも繋がりますので!