凡人PhD留学記

特筆すべき功績のない、平凡ちょい上ぐらいの大学院生が、アメリカPhD留学出来た軌跡を記録します。

特筆すべき功績がなくても、アメリカPhD留学は出来る!

皆様こんにちは、Lonです。最初の投稿なのでまず自己紹介とこのブログを創設するに至った経緯を記したいと思います。

 

田舎の高校から名古屋のある大学に進学して学士と修士を取り、現在アメリカのバッファローという都市でPhD留学4年目を過ごしています。専攻はChemical and Biological Engineering (僕自身はBiological Engineering、いわゆる生物工学) です。名古屋にいたころはケミカルバイオロジー(化学を用いて生物学的事象を解き明かす学問)の研究をしていました。パンデミックになる前の2019年にアメリカの7つの学校にPhD(日本で言う博士課程)に応募し、翌年、何とかギリギリ1校から合格をもぎ取り、現在に至ります。

 

皆さん、アメリカPhD留学していると言われると、何かよく分からないけど、崇高で、手の届かなさそうな感じ、みたいな印象を受ける人は1人や2人ではないでしょう?僕が留学を目指していた頃も、そんな感じの印象でした。何故かというと、ネットなどで調べて出てくるPhD留学している人たちを見ていると、皆何かしらの目に留まる、キラリと光る何かを持っていたからです。例えば、筆頭論文があるとか、学会で表彰された経験があるとか、日本最高峰で世界的知名度もあると思われる東大や京大で研究しているとか、、、

 

僕自身、田舎の高校時代では基本上位の成績でしたが、大学に入ったら各地から自分より出来る人が結構来ていて、そんなに上位ではなくなりました。僕自身は少しずつコツコツやる努力型なのですが、そのコツコツが僕の比ではないくらい膨大な積み上げが出来る人もいましたし、短期間で格段に伸びて、めちゃくちゃ仕上げてくるような人もいました。田舎で調子に乗ったヤツが都会に出て挫折する典型みたいな感じですね(まあ、挫折と思うほどではなく、それなりにやれてはいました)。

 

大学3年の後期に研究室に配属されてからは、研究に没頭、と言っても良いくらい研究に時間を費やしました。高校の時から漠然と研究がしてみたいと思いながら進学したこともあり、大分楽しんでやっていたのを覚えています。学会で発表する機会もいただけました。でも、費やした時間とは裏腹に、論文を書けるほどの成果は出せませんでした。周りを見ると、ちらほら筆頭論文を出す人たちが、、、ここで論文を出せていたら、自信も付いて、アメリカ留学への道が大分近づくのに、、、と、アメリカPhD留学を考え始めた修士1年の初めごろに思いました。

 

ここまでを見ると、学会などでの表彰、筆頭論文、世界的に名の知れた大学での研究経験などに加えて、圧倒的な成績もないという、本当に自分は何もない人間だなと当時は思っていました。実際、自信はほぼゼロに近かったです。今考えると、まあよく出願するまでに至ったなと、、、ネットなどでPhD留学に成功している人たちの経歴を見ると、尚更でした、、、

 

 

そんなキラリと光るものがなかった僕ですが、無事7校に応募し、奇跡的に1校だけがPhD候補生として受け入れてくれました!驚きと喜びと同時に、飛び抜けた経歴がなかったとしても、やれること頑張ってやっていればアメリカPhD留学は意外と手が届くんじゃないか、と考えが変わりました。恐らく、PhD留学をしている人はキラリと光る人たちの割合が実際多く、ブログに経験を綴っている人も必然的にキラリと光る人しかほぼいないので、"キラリと光っていないとPhD留学は出来ないんじゃないか"と勝手に自分を卑下し、自信を無くしていたんだと思います。

科学に携わる人にとっては、N数という概念がとても重要です。N数というのは、ある事柄が正しいことをを証明するのにN回試行をした、というようなことです。N数、つまり実験回数が多ければ多いほど、その事柄が正しいという根拠がより強くなるのです。日本からアメリカPhD留学に成功する、という事柄に対するN数は、正直、素晴らしい先人たちが残している情報を元にすればかなり多いと思いますが、僕の留学準備をしていた当時の感覚では、"僕のレベルでアメリカPhD留学に成功する"という事象に対するN数はN=0だと感じていました。だからこそ、自分を発信するのが得意ではない僕ですが、世の誰かのN=1になりたいのです。この1はとてつもなく大きいと個人的には感じています。

実際僕がどれくらいのレベルで応募をしたのかについては、これからの投稿で記していきたいと思います。海外PhD留学を考えている方々にとって、少しでも勇気の出るブログになれたらと思いますので、どうか皆さん見てください!

 

 

ちなみに、凡人留学記という名前でブログを書かせていただきますが、凡人というのは、アメリカPhD留学を考えるような人からしたら凡人、ということです。恐らく一般的に見たら、凡より上という風に映ると思いますし、誰でもアメリカPhD留学出来る、とは僕は思いません。でも、ある程度の成績が取れるような努力が出来るのならば、可能性は誰にでもあると感じます!