凡人PhD留学記

特筆すべき功績のない、平凡ちょい上ぐらいの大学院生が、アメリカPhD留学出来た軌跡を記録します。

どのくらいの戦闘力でアメリカPhD留学する?〜GRE〜

皆様こんにちは、Lonです。アメリカPhD留学についての経験などをこちらのブログに綴っております。前回は、アメリカPhD受験における学部や修士での成績の重要さを、僕の経験や実際のGPAなどを交えつつお話ししました。思ったより長文になってしまったので、項目を分けて記事にしていきます。まずは、アメリカPhDの受験に何が必要だったかをおさらいします。

1. Transcripts (成績表)
2. GRE scores (アメリカ大学院の共通試験みたいなやつ)
3. Letters of recommendation (推薦状)
4. CV (学歴や経歴などを記した一覧)
5. English language proficiency exam scores (英語の能力が標準以上であることを示す試験のスコア)

6. Essay (志願理由やアピールポイントなどを簡潔に文章にまとめたもの)



今回はGRE編です。

2. GRE scores (アメリカ大学院の共通試験みたいなやつ)
GREとは、Graduate Record Examinationの略で、題名にもある通り、アメリカ大学院受験に必要な共通試験のことです。日本の大学を受けるには、多くの大学で共通試験(少し前で言うセンター試験)のスコアが必要となりますが、そのアメリカ大学院バージョンといったイメージでしょうか。日本の大学院受験では、こういった試験はなく、それぞれの大学院独自の口頭試験などといった形で候補生の基礎学力を見ることが多いのではないかと思います。
GREはGeneral TestとSubject Testの2種類があり、多くの大学院はGeneral Testの提出を要求しています。しかし、現在僕が通っているニューヨーク州立大学バッファロー校では、PhDの受験においてGREのスコアの提出は現在recommended (推奨される)になっており、必ずしも必要ではないこともあるようです。
GRE General Testは、以下の三項目に分かれています。
1. Writing (英語で論理的文章を書く試験)
2. Verbal (英語の語彙などを問う試験)
3. Quantitative (数学の試験)
Writingは英作文です。GREの公式サイトに、どういったトピックが出題されるのかを一覧にしたPDFのサイトがあります。この例題がとてつもない量で、全てを解くことは不可能だと思うので、いくつかに絞ってまずは練習してみて、自分がどのくらい書けるのか把握してみましょう。僕が心掛けたのは、とにかく完璧を目指さない、ということです。大学生や大学院生ともなれば試験を幾度となく経験しているので分かるかもしれませんが、この試験はアメリカ人がひいひい言いながら解く試験だと思われるので、英語ネイティブじゃない人が完璧を目指すべきではないです。賛成か反対かの意見を述べて、その理由を数文で書くだけでも良いと思います。トピックが専門的な時は、知っている知識と語彙をフル活用して何か書きましょう笑。幼稚な内容だとしても、何か書けば何点かは貰えます。大事なのは論理が通っていることです。何も書けないという事態を防ぐために僕がやったのは、どんなトピックでも使えそうな構文をいくつか覚えることです。例えば、It is controversial that〜 (〜することは物議を醸す)を賛成か反対かを述べる前に使えばとりあえず一文は書けます。こう言った形で、自分なりの構成を覚えた構文で組み立てられると落ち着いて書けるのではないでしょうか。

Verbalは英語の語彙や読解の試験です。これも英語ネイティブが苦しむような試験ですので、手応えがなくてもあまり気にしなくて良いと思います笑。というのも、個人的には、アメリカ大学院受験におけるGREの比重はそれほどないと思っていますし、英語ネイティブではない受験者にVerbalの高得点は求めていないのではないかと思います。TOEFL対策で使う単語帳を完璧にしておけばある程度対抗出来るのではないかと思います。また、Verbalの試験に出てくるような専門性のある堅苦しい英語は、論文を読み慣れていればある程度読むことが楽になります。PhDを取りたいと考えるのではあれば、自分の専門領域の論文はある程度スラスラと読めるのが理想的であり、それが習慣になっていればPhD課程において大きな助けになります。なので、Verbal対策の僕の意見としては、論文の英語に慣れ、TOEFLの英単語帳で語彙を固める、ということにします。

Quantitativeは、数学の試験です。正直、GRE対策においてここが一番重要です。というのも、この数学の試験は日本の教育で言う中学〜高校1年くらい(あくまで個人的な見解です)のレベルの問題しか出ないので、ある程度の知識が定着していれば日本人としてはほぼ満点を取ることが出来ます。最も大事なのは、数学の英単語をしっかり覚えることです。数学の英単語さえ覚えれば、あとは試験の形式を掴んでほぼ満点を目指せるよう中学高校の記憶を呼び起こすだけです!

以上が凡人である僕がやったGREの対策です。ちなみに、僕の実際のスコアは、
Writing: 3.5/6
Verbal: 145/170
Quantitative: 166/170
でした。ちなみに、テストを受けた全体のうちどのくらいの位置にいるかを示すPercentileという指標があるのですが、Quantitativeが89だったのに対し、WritingとVerbalはそれぞれ39と26でした。。。かなり低く見えますよね笑。でも僕はこのスコアでも無事PhD課程に合格しました!また、GREは一回だけ受けて、そのスコアを提出しました。GREよりも研究経験などの方が大事だと個人的には思いますし、かかるお金もかなり高く、学生にとっては馬鹿になりません。Quantitativeが満点近く取れればオッケーくらいの気持ちで受けましょう!

僕はGRE対策には以下の二冊を使いました。公式本は本番さながらの雰囲気を掴むために最適ですが、Verbalの対策本は正直なくてもいいかもしれません。代わりにTOEFLの単語帳を完璧にしておきましょう。これから受ける予定の方、検討を祈ります!

 

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